◆なぜ挨拶は必要か(第52話) 明鏡止水(003) 営業で悩んでいる人! ぜひ読んでください! [人材育成]
後日談があります。
おじいさんはAさんの人柄、ヤル気を大変気に入っていました。
そして、Aさんを呼んで、こんな話をしたそうです。
私は昔、悪いことばかりしてきた。
その時の自分は、まるで自分で自分をわかっていないようだった。
ただ、周りの刺激に反応して、騒いでいるだけの生き方だった。
そんな自分にも、大切な人ができた時、世間の怖さがわかった。
私が真面目な生活を送ろうとした時、私の過去をネタにゆする人間たちが現れた。
私はその時はそのような卑怯な行為を振り払ったけれども、
このような脅しが一生続くに違いないと、初めて恐怖を感じた。
自分のやってきたことの浅はかさを恥じた。
その抑圧に耐えかねて、私は再び自暴自棄な生活に戻ろうとしていた。
ところが、あることがきっかけで、私は何とか、持ちこたえることができた。
それは、私が正直に自分の過去の悪行を、その大切な人に一切合切話したからだ。
それには大変勇気がいったが、私はこれを話すことで、この人が去って行っても
仕方が無い、それは自分が悪いのだからと、覚悟を決めた。
それよりも本当の自分をわかってほしいと思った。
嘘をついたままの自分でいることが嫌だったのだ。
すると、私の大切な人は、こんな言葉をくれて、私を丸ごと受け入れてくれた。
“あなたがそれ(過去)を本当に反省して、今から頑張って、
そのうち周りの人々に、私も昔はこんなバカなことをしましてねぇと、
笑って言えるようになったら素敵でしょうね”
私は、積年の重荷がざぁっと一気に氷解するような心地良さだった。
こんなことなら、もっと早くに話すべきだったとも思ったが、
それはまだ時期では無かったのだろう。
私はね、A君、あなたを見た時、あなたは一生懸命、営業の仕事を頑張っていながら、
どうも方向性が違う、ピントがずれているような気がした。
つまり、自分の中にわだかまりや悩みがあって、それを消化できないまま、
私のところへ来たのではないか。
つまり、素直な心の状態で無かったのだ。
だから、私の本当の希望を、素直な眼、耳で感じ取ることが出来なかったのではないか?
するとA君はこう答えました。
そのおじいさん、見事過去を払拭したのですね。
そして同じ過ちを繰り返さないようにと、Aさんに…どうなるんでしょう?
by えがみ (2010-02-11 22:29)