◆ 私の愛するカメラ その10 気楽さで成功したデザイン。 [カメラ 写真]
デジタルカメラが
本格的に浸透する
前のことです。
1998年。
リコーGR10は
発売されました。
当時、
私は普段着のように
持ち歩いていました。
レンズ描写の
素晴らしさで
話題となった
“GR1”の
“普及版”
として登場しました。
このカメラ、
GR1と比して“優れた”
特徴がふたつあります。
ひとつは、
フラッシュ部分の段差です。
カメラをきちんと
両手で構えた時、
左手がフラッシュを
隠すことを防止します。
GR1ではこの部分は
フラットになっています。
もうひとつは、
GR10のデザインの
最大の特徴ですが、
グリップ部のゴムカバーです。
このゴムは
非常に吸い付きが良く、
カメラをしっかり
ホールディングできます。
GR1では、
高級感を出したい、
つまり
ライカや高級一眼レフを
意識したのかしれませんが、
おなじみの鮫肌です。
GR1は、
高機能&旗艦的位置を
あまりに意識しすぎて、
結局は
特徴が無いデザインに
なったように思えます。
考えすぎて、
とんがった部分を
出せなくなった。
これはデジタルの
GRにも言える事で、
デザインには
面白みがありません。
GRに限ったこと
ではありません。
コニカヘキサーも、
ライカを意識したのかどうか、
どうにも特徴を見出せない
デザインでした。
コンタックスでも、
TやT2では成功した
デザインが、
T3になると
何の面白みも
無くなりました。
T3のカタログでは、
レンズ性能が
先代機を凌駕したことを
強く謳っていました。
しかし、
性能を知らずに
T2とT3を並べれば、
私ならT2を選びます。
ニコンなんて
さらに悲惨で、
35Tiや28Tiの
アナログメーターなんて、
何の意味があるんでしょうか・・・
ローライ35、
オリンパスXA、
ミノックス35といった
玄人好みの機種以降、
AF搭載で私が
ベストデザインだと思うのは、
次の三つです。
ライカ ミニルクス、
オリンパス μ
京セラ SlimT
これらは高性能に加え、
素晴らしいデザインを
有しています。
リコーGR10も同様ですが、
これらのカメラは
「こんなふうに使ってほしいなぁ」
というデザイナーの
遊び心や愛情を感じます。
オリンパスXAのレンズバリアが、
素晴らしい設計者米谷氏による
キャップ紛失防止のアイデアで
生まれたのは有名ですよね。
これらこそ、
カメラメーカーがこぞって
パンフレットに謳う
“持つ喜び”を
満喫させてくれます。
しかし、
ここ20年のカメラを
ざっと振り返ると、
どこまで行っても
“ライカの呪縛”って
すごいなぁと
改めて思います。
カメラメーカーとして
“高級機”を手がける時には
意識せざるを得ないのでしょう。
ではまた~
2009-11-25 12:57
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