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◆なぜ挨拶は必要か(第31話) 自己肯定感⑱ 焦点 [人材育成]




少し
間が
開きました。


前回までを
要約します。


自己肯定感を
高めるための
具体的手法を
模索してきました。


人の
“行動”“思考”“感情”
は密接に連携しています。


好き嫌い・・・“感情”

良い悪い・・・“思考”


このふたつは
“変化”させるのが
難しい場合が多いです。


ですので、逆に、
“行動”を変えることで
思考や感情を変えていく
アプローチを紹介しました。


導入として、
高速道路や
職場の喫煙を
例示しました。


続いて、
東京ディズニーランドや、
日常でも実行可能な
“多面的観察法”を
取り上げました。


第29話は
“感情”にスポットを当て、
人の代表的な感情“喜怒哀楽”を
取り上げました。


そして、
喜怒哀楽は、
春夏秋冬という
“流れ”に当てはまるのではないか
という仮説を紹介しました。


総じて、
感情をコントロールすることは
人生を幸せに導くことに“つながり”

感情にコントロールされることは
不幸への入り口であることを
提示しました。


喜怒哀楽は
誰にでもあることであり、
怒や哀といった
望ましくない状態に陥っても、
“楽”で終わることを
志してほしい旨を
提示しました。


そして第30話では、
怒や哀の感情から脱出する
方法を考えてみることに
なりました。


怒や哀の比重が高い人は、
いろんな価値観に
縛られていることを
指摘しました。


価値観を知っていることと、
縛られていることは違います。


怒りや哀しみから
脱出するポイントは、
多面的観察法を応用すれば、
“違う視点に立つ”ことで
多くが解決できると思います。


同じミスを
何回も繰り返すとします。


そこで、あなたが

「お前はバカか?」

「仕事、向いてないんじゃないか?」

「やる気あるの?」

いろいろ言葉を
投げつけたとします。


その言葉で、
部下は改善しますか?


そういう言葉を
投げつける前に、
部下の状況を
見極める力も必要です。


本当に能力不足ならば、
配置転換など
別の話になりますからね。


今回の例では、
あなたの部下は、
どう考えてもやる力があるのに、
同じミスを繰り返すとします。


部下本人も態度が投げやりに
なっています。


そんな時には
どうすればよいのでしょうか?


とまで、やってきました。

★ ★ ★


さて、本題(第31話)に入ります~


ある“仮説”を皆さんと
共有したいと思います。


皆さんは
“手品”“マジック”を
ご存知だと思います。


手のひらの中で
コインや鳩が出てきたり、
はたまたクルマやビルが消えたりと、
そのスケールは様々ですが、
共通点はひとつです。


目の錯覚を
利用しています。


その錯覚とは、
あるところに
注意を引き付けている間に、
他のところを動かすこと
ではないでしょうか。


聖徳太子は
10人からの人の話を
聞き分けられたそうですが、
我々には
そんなことは出来ませんよね。


たとえ見知った内容であっても、
左右から違うことを言われると、
聞き分けことは難しいです。


総じて、
こういうことが
言えるのではないでしょうか。


★ 人は同時に二つのことを意識することは出来ない。

★ 意識するのは“ひとつ”だけ。

この“仮説”は
後の展開に大きく影響しています。

ですので、
是非ご記憶いただければと存じます。


さて、では、

あなたの部下の仕事が
なかなか上達しないこと、

人はひとつのことにしか
集中できないこと


このふたつは
どんな関係に
あるのでしょうか?


例を挙げてみましょう。


ある販売会社で
営業プログラムが
問題となっていました。


不況などの影響で、
今までのルートセールスでは
営業利益の向上どころか
確保するのも
難しくなってきたのです。


早急に
新しい活動プログラムに変更して、
営業部員に
周知しなければなりません。


Eさんが
その修正作業の
担当者でした。


事務系出身の
Eさんにとっては
初めての作業です。


修正作業はなかなか
思うようには進みません。


しかし、
大きな仕事を任せられた
自負と責任感を
感じていました。


Eさんは業歴も長く、
幾人からか助言を
得ているようでした。


特に先輩格の
SさんとYさんは
具体的な助言を
与えていました。


しばらくして、
修正作業が終わった
とのことで、
そのプログラムが
披露されました。


それは
Sさんの助言に
従ったものだと、
関係者は
一瞥して分かりました。


しかし、
そのプログラムは
不完全でした。


関係者からは、
Yさんの助言も
活用すれば良かったのに
と言う声も挙がりました。


事実として、
Eさんは
Sさんの助言しか活用せず、
Yさんの助言は
無視していました。


営業部全体に
関わることですので、
営業部長が
Eさんに事実を確認したところ、
Eさんの返事はこうでした。


私は、
Yさんが嫌いなんです。

ですので、
Yさんの意見は無視しました。


営業部長は
その返答を聞いて
呆れましたが、

人間の本質を
見たような気がする
と仰っていました。


つまり、
Eさんの意識は、
営業プログラムの改善よりも、
助言者の“好き嫌い”を
優先していたのです。


営業プログラムの修正は
重要な作業です。


「営業」と「開発」は
企業の両輪と言われます。


その大事な車輪の改善に
意識の比重が多ければ、
Eさんは、
嫌いなYさんの助言をも
受け入れたことが
充分考えられます。


企業トップが失脚する原因のひとつは、
自分に諫言する部下をだんだんと
遠ざけることにあります。


事実、
名君と言われる人々は
いろんな情報を
汲み取っていました。


自分に都合の良い悪いなど
関係ありません。


なぜなら、
好き嫌いの感情以上に、
自分の会社や組織を良くする、強くする、
という使命の意識が
勝っていたからです。


ですので、
仕事が出来ない部下を
叱責する前に、

部下が
何処を見て
仕事をしているかのチェックが
最優先でしょう。


これは
子どもの教育でも同じです。


成績優秀だった子どもが
ある時期から極端に悪くなった。


その理由は、
好きだった子に振られたとか、
親に誉められなくなったとか
いろいろあるでしょうね。


いずれにしても、
勉強そのものに意識が
あったわけではなく、


勉強し、成績が上がることで、
好きな子や親を
振り向かせる口実に
過ぎなかったということです。


燃え尽き症候群は
その典型です。


会社でも、
昇進や昇給に
意識の比重が高まり、
仕事よりも
上司の評価が気になる人は
実際にいると思います。


しかし
上司がそれを見破れないと、
仕事自体の質が下がり、
結果的には
お客様が逃げていきます。


逆に
昇進や昇給を
ちらつかせる上司は
言語道断
ということですね。


自分にへつらう部下を
気持ち良く感じる
上司もいるでしょう。


しかし、
部下が心の中では
“舌を出している”
ことに気づかないのは
愚かです。


事実、
あまりに
“おりこうさん”な
部下は要注意ですが、
上司の方が
劣等感的コンプレックスの強いタイプだと、
それを見抜くことは
難しいでしょうね。


ですので、
企業の成績を上げたいなら
本人の資質だけを
評価するのではなく、
上司、部下、同僚といった
チームとしての組合せを
重視する必要があります。


アメリカの海兵隊は
それを基本としています。

続きます~


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