◆ 走れ 金時! MOD RODの冒険(第8回) 11台いる(後編) [ミニカー]
◆ 走れ 金時! MOD RODの冒険
第8回
“11台いる”(後編)
前回までのあらすじ・・・
Gruesome Twosome(GT)と
Volks Dragon(VD)と共に、
レズニ-王国の誇りと繁栄を
取り戻すことを目的に
旅に出た金時。
国王の宮殿への近道を
知っているというジープが
声をかけてきた。
疑うことを知らない
金時に続いて、
GTとVDは疑いながらも、
ジープの後を走る。
道の様相がおかしくなり、
旧時代のクルマの
残骸が増えてきた。
金時たちも
疑いを深めた時、
ジープが言った。
「ここがお前たちの墓場になるのだ」
その声と共に、
残骸の中から
建設&農機軍団が現れた。
彼らは言った。
「我々は10台いる。最強の軍団だ」
そして一斉に
飛び掛ってきた。
どうする金時、GT、VD!
攻撃される3台!
しかし、
こんな時も冷静な
GTが声を出した。
「おや?」
それに答える金時。
「どうした!」
GTが言う。
「こいつら、
確か10台いるって
言ったよな」
VDが答える。
「そうです、10台」
GTが言った。
「11台いるぞ」
※さぁ、みんなで数えてみよう!
その声に、
建設&農機軍団が反応した。
「何? 11台いるだと」
「我らは10台だ」
「一台多いなんておかしい」
「“違う”奴がいるのか?」
「誰だ!」
そして、
金時たちを
そっちのけにして、
仲間内に矛先を
向け始めました。
「誰だ!」
「スパイか!」
その機を逃さず、
金時たちも
攻撃に転じました。
そのうち、
誰かが言いました。
「おい、こんなローラーいたかよ」
「うん?」
軍団の視線が一斉に、
一台のロッドローラーに
注がれました。
ビッグブルが
聴きました。
「お前、誰だ!」
赤い車輪の
ロッドローラーが
答えました。
「私は、
お前たち
奇想天外車両に
殺されたクルマたちの
恨みをはらすべく、
この時を待っていた」
そして、
正体を現しました。
Matchbox №1 Diesel Road Roller
「あ、レギュラーホイール!」
「こんな爺さんが
まぎれこんでいたのかよ!」
「くたばりぞこないが!」
「とっとと
土に返してやるわ!」
再び攻撃が
開始されました。
ロードローラーは
金時たちに
お礼を言いました。
「あなたたちのような勇者が
現れるのを待っていたのです」
壮絶な戦いが
繰り広げられました。
そして・・・
ロードローラーも
戦死しました。
最後の言葉も残さず・・・
金時が言いました。
「俺たちのこと、
勇者って言ってたな。
ローラーじいさん」
GTが答えました。
「そんな
カッコいいもんじゃない」
VDが言いました。
「引き返すこともできない」
旧世代の亡骸を偲ぶ間もなく、
彼らは旅路を急ぐのであった。
次回も、みんなで見よう!
◆ 今日の一冊 ◆
のろまなローラー
同じ道を走ってる。
でも、
びゅんびゅん追い抜いかれる。
そんなことには構わずに、
僕は僕の仕事をする。
道を平らにする。
それが僕の仕事。
みんなが走りやすいように。
みんながびゅんびゅん走る姿。
それが僕の仕事の証し。
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