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◆なぜ挨拶は必要か(第11話) 気⑧  [人材育成]




前回は、

度を越して
人なつっこい人、
逆に、
人との距離をとる人は、

幼少期に
安心感を持てないまま
育っていった傾向が
高いと思います。

(中略)

人との距離のとり方が
わからないのです。

いつも、
おどおど、
いらいらしています。

そして
そういう自覚が
あまり無いのも特徴です。

とまで書きました。



人は、
ある集団で安心感を得れば、
自然と交際範囲は広がります。


それは
こどもを観察していれば
容易にわかります。


小さい子が
公園で遊んでいる時、
時折、
ちらっと
お母さんを見ます。


そして、
お母さんの笑顔や
“大丈夫よ”
というサインを
受け取った子は
徐々に遊ぶ範囲が
広がります。


根っこに
絶対的な安心感があるから、
どんどん遠くまで行けるのです。


逆に、折角、
こどもと一緒に公園に行きながら、
携帯やおしゃべりに夢中な
お母さんがいますが、

こどもの成長を促すチャンスを
みすみす失っています。


これでは、
お母さんは僕に関心が無いんだ、
と寂しさを助長し逆効果です。


自分の存在を
認めてもらえないのですから。


この積み重ねが、
自己肯定感が低い
理由なのです。


人間関係で辛いのは、
厳しさでないのです。


無視されることが
一番辛いのです。


勉強が出来れば、

かけっこが早ければ、

習字がうまければ、

などなど、

こどもを“認める”条件で
壁を作ってはいませんか?


●●できれば
▲▲してあげる、

という言葉をよく聞きます。


お母さんの条件を
クリアしなければ、
あなたを子供とは
認めませんよ。


そんなふうに
受け止めているのです。


ためしに、
自分に言ってごらんなさい。


美味しい料理を作れなければ、
良いお母さんじゃありませんよ、


きれいにアイロンかけが出来なければ、
良いお母さんじゃありませんよ、


いつもきちんとしなければ、
良いお母さんじゃありませんよ、


良い成績のこどもを持たなければ、
良いお母さんじゃありませんよ、


どうですか? 


耐えられますか?


私は、
その子の可能性や
創造性を伸ばすためには、
必ずしも実親が必要である
とは思っていません。


実親に
その能力や自覚が無いならば、
縁あっての育ての親とか
友人とか先輩とかでも
良いと申います。


要は、
その子の存在を丸ごと
受け入れてあげればよいのです。


もちろん、
お母さんをはじめとした
“親”のみに原因がある
わけではありません。


“親”となった方にも
辛い現状があります。


社会的な流れも
影響しています。


核家族化の影響で
複数世代が関わる
時間が減りました。


逆に、
お母さん一人が
少人数の子供に
接する時間が増えました。


お母さんは
たった一人で
ストレスを抱えたまま
孤立している場合があります。


だんだんと
親と子の間に
壁が出来てきます。

溝が出来てきます。


自分の子でありながら、
こどもが何をやっているのか、
何を考えているのか
わからないという状況が、
同じ屋根の下にいながら
起こっているのです。


自分の居場所が無いまま、
社会に出たらどうなるでしょう。


それ以前に、
社会に出られるのでしょうか。


“あなたは大丈夫よ”
という絶対的な信頼感や安心感を
親や育ててくれた人から
もらっていない人は
常に不安な心を抱えたまま
生きることになります。


自分は受け入れられるのだろうか・・・


その根っこの不安定さが、
ハードルを乗り越えられない原因であり、
徐々に欠勤や遅刻に
つながっていくのです。


そして
引きこもりへと
つながっていきます。


怖いのです。


寂しいのです。


(続く)


▲ 今日の一冊 ▲

親子ネズミの冒険 評論社

昔、
「親子ねずみの不思議な旅」
としてアニメ化されたこともあります。

心の片隅に
残っている人も
いらっしゃると思います。

モノの存在を通して、
心のあり方を
考えさせてくれる本です。

落ち着かない毎日を送る
人にこそ読んで欲しいです。

親子ネズミの冒険 (評論社の児童図書館・文学の部屋)

親子ネズミの冒険 (評論社の児童図書館・文学の部屋)

  • 作者: ラッセル・ホーバン
  • 出版社/メーカー: 評論社
  • 発売日: 1978/01
  • メディア: 単行本



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