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◆出会ってはいけなかった二人 ~次代のキーはシステム思考~ / なぜ挨拶は必要か(第163話) [人材育成]

海へ続く道(神戸・塩屋).jpg
◆海へ続く道(神戸) リコーGRDigital3型で撮影。



こんにちは~(^o^)


企業の経営者だけの話ではありません。

屋台骨を担う管理・監督者にも、同様に持つべき視点がいくつかあります。

例えば、マネジメント、リーダーシップ、コミュニケーション、育成、評価、コスト…

例えば、人材をコストと考えるか? 投資と考えるか? 悩みも尽きないでしょう。


今回は、ある実話をご紹介します。

某製造会社。

今はこの世にありません。

薄利多売でありますが、お客様の信頼を勝ち得て、大きなシェアを誇っていました。


ある時、ある工場。

不具合の可能性を感じた製品を、工場長が発見しました。

出荷間際で気づいたのです。


工場長は、本社に相談しました。

「不具合がありそうなのですが、私は出荷停止にしたいと存じます」


本社の答えはこうでした。

「不良在庫の責任。お前に責任とれるのか?」


工場長はどうしたか…


出荷しました。


そして…

製品の不具合による死者、事故者が発生。


その後の本社の対応がずさんだったことも手伝って…


会社は倒産。


従業員の厚生年金もパー。

関係者の名誉のために、設定は変えていますが、実話をもとにしています。


ここで、我々の教訓にしたいのは…

今後の会社経営においては、システム思考を持つべきだということ。

本社の指示であるコスト削減。

工場に有無を言わせないリーダーシップ。

それらは、個別の要素では機能するかもしれません。

しかし、別個の要素やプロセスが結びつくことで、どんなことが起こるのか?


以下は私の推測です。

工場長は、自分の人生、家族、顧客、従業員、さまざまなことを考えたことでしょう。

その推考の結果、行動は「不具合の可能性のある製品を出荷した」のです。

加えて、本社は「それらがもたらした被害を軽視した」のです。


コストとリーダーシップを結びつけたことで起こったこと。

それは悲劇でしかありませんでした。

目先の利益しか見通せない、それを深める分析思考も大事ですが・・・

まずは全体を見渡し、それぞれのつながりや相互作用を見るシステム思考は、“必須”ですよ。


ではまた~(;一_一)


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えがみ

人材は資産でしょう。
知的資産とか人的資産とか呼ばれますが、可視化が難しいですね。

正しい答えの無い問題なので、その場その場で最適解を見付けなければなりませんね。
購買者が被害を被るのか、短期的な成果を要求する株主を満足させるのか、在庫を抱えて従業員の職を不安にさせるか…

例えばパナソニックの石油ファンヒーター回収等、お客様目線の対応はアッパレだと思います。

by えがみ (2011-06-05 17:06) 

グッドバランス

>えがみ様
 いつもありがとうございます。

 企業は何のために?というそもそも論からしても、その収益は採取消費者からもたらされるものです。
 株主の配当も同じです。
 最終消費者を殺すことは、自社を殺すことと同じです。

 パナソニックの件は、小生も評価します。なお、大企業だからこそ出来る活動という視点もあります。中小企業には真似できないのが課題ですね。
 
by グッドバランス (2011-06-05 19:58) 

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