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◆なぜ挨拶は必要か(第25話) 自己肯定感⑫ 違いを利用する [人材育成]




前回までは、

ある会社員が上司と
けんかしたのを例として、

それをどのように
良い形に修復するか

具体的な手法について
述べてきました。


それには、
呼吸を整え、
体をリラックスし、
目標を決め、
時間を決め、
目的を決め
マイナスイメージになったら
即座に作業を中止する、

そして、
出来ればこれは
信頼できる人と
行うのが良い、

というところまで来ました。


なお、
前回は、
宿命や立命
そして天命といった話にまで
飛んでしまいましたので、
今回は
少しトーンを落とします(笑)



さて、
今、
この会社員は、
ピットの中で
悶々としているわけです。


そして、
限られた時間の中で、
精一杯の良策を
紡ぎだそうとしています。


私がこの作業を
信頼できる人と
やったほうが良いと
申し上げたのは、
脳のある“癖”を
考慮しての話です。


こういうことです。


あなたは今、
この画面を集中して
ご覧になっています。


意識は
画面に
集中していますね。



では、
あなたが座っている
椅子の感触を
感じてみてください。


いかがですが?


お尻にぴったりと
椅子の感触が
“意識”されますよね。



また、
コーヒーとかお酒を
傍らに置いてある方は、
その香りに
注意を向けてみてください。


コーヒーやお酒の香りが
“意識”されませんか?



また、
外を走っている車の音に
耳を傾けてください。


車の音が意識されませんか?

詳しい人なら、
トラックやオートバイ
といった違いも
聞分けられるでしょう。



さて、私が何を言いたいのか?

これら、
椅子の感触や、
コーヒーの香りや、
車の音は、
あなたがそれらを“意識”し始めて
出現したものでしょうか?



違いますよね。

あなたがそれらを
意識しようがしまいが
関係無しに、
そこにあったはずですよね。



もうひとつ大事なことは、
椅子にお尻が触れるのを感じるのと同時に、

このパソコンの画面に集中することが
非常に難しいということです。


つまり、
脳みそは
一つのことにしか
意識を集中できない
ということです。


“ながら”
が敬遠されるのは、

それを経験として
わかっているからです。


集中力が散漫になり
生産性が必ず下がるのです。


なお、傾向として、
“まじめ”で
“几帳面”な人
であればあるほど、

一つの思考や感情、
行動にとらわれてしまい、
なかなかそこから
脱出することはできません。



私は最近こんな経験をしました。


脳の柔軟な発想には、
般若心経が良い
という本を読みました。


これはよい!
早速試してみようと思って、
私の古い友人N君に電話しました。


N君は神戸で
心理カウンセラーを
しています。


精神分析や宗教学の面でも
知識があります。


私はN君に
「般若心経って、右脳を鍛えるのに良いそうだけど?」
と尋ねてみました。


N君に相談したのには
伏線がありました。


以前、
私がある旅行をしたとき、
ある修験道の修行場の写真を撮りました。


すると、
ちょっと怖い心霊写真のような
画像が写ってしまいました。


同行した友人は熱を出すわで、
恐れおののいた私は
すがる思いでN君に相談しました。


彼が檀家をしているお寺で
その写真をお祓いしてもらいました。


そして
「しばらくはこれを唱えたら良いよ」
とある呪文を教えてくれたのです。


その呪文は久しく忘れていましたが、
最後に「**ソワカ!」とあるのは
記憶していました。


般若心経にも
そのようなフレーズがあるので、
私は記憶がつながり、今回、
N君に相談しようと思ったのです。


さて、N君の反応は
予想に無いものでした。


「般若心経もええけど、他のお経でも同じだよ。

 お経って、トランス状態に誘導しやすいからなぁ、

 同じフレーズを繰り返すし、心が落ち着くやろ。

 般若心経は長さ的にもちょうどええんや」


あっさり、ばっさりでした(笑)・・・


N君は
「自分は片眼が不自由なこともあり、
 小さい頃から人にはわからない苦労を
 重ねてきた」
と話してくれたことがあります。

「そのせいか、
 ちょっと普通とは違う感覚が養われた」

とN君本人は
笑いながら言っていましたが、
まさに、
その“違う”感覚が
私を猪突猛進から
覚まさせたのでした。


N君の良いところは、
私が、これだ!
と思っていた般若心経を
否定することなく、
違う方向へ“コーチ”したことも
大きなポイントです。


これはコーチングやNLPの
大前提となるものです。


つい最近の経験を
挙げましたが、
このように人間は、
自分がこれだ!
と思ったら、
それに向かって
突進する傾向があります。

当たり前ですね。


脳は
二つ以上のことを
意識できないのです。


なお、
事情があって、
人に相談できる環境にない
場合もありますよね。


その場合も
同じような
ことができます。


たとえば、
皆さんがいま、
ご自身の部屋にいて、
机に向って
椅子に座っているとします。


でも、
ちょっと視線を変えるだけで、
思考を変えることができます。


たとえば、オフィス、

たとえば、教室、

たとえば、工場の中、

同じ空間にいながら、
座っている席が違うだけで、
見ている景色は違います。

窓に向いている人、

壁に向いている人、

玄関に向いている人、

同じ空間にいるのですが、
触れている情報は
全く“違い”ます。


座っている状態から、
立っている状態になるだけ
でも違います。


逆立ちなんかしたら
もっと違うでしょうね。


思考を変えるには、
席を変わったり、
視線を変えることが
重要なポイントとなります。


同じ姿勢で考え込んでいても、
血行も悪くなり、
良い考えは浮かんできません。


えんえん考え込んでも
わからなかったのに、

トレイの中や、

お風呂や、

散歩の途中、

起きぬけなどに、
アイデアが飛び出た
という体験はありませんか?


つまり、脳は
体がリラックスした状態になれば
自然と良い答えを
弾き出してくれるのです。


ウンウン唸っても、
それは逆効果。


柔軟な考え方を持つ癖を
鍛える必要があります。


次回は、
Y先生の研修コンテンツの
ひとつを紹介します。
(ネタばればっかりだけど、
 いいのかな? 
 Y先生、すみません)


では、
今回は
このへんで。


(続きます)



★ 今日の一冊 ★

私の写真作法 

植田正治


私は写真が趣味で、
かれこれ
20年以上続けています。

もちろん、
多くの作家の写真を
参考にしました。

一番影響を受けたのは
植田正治氏の作品だと思います。

植田氏が逝去されて
来年で早くも10年になります。

氏の面影を求めて、
鳥取の写真館まで行きました。

そびえる大山(だいせん)が
脳裏に焼き付いています。

「作風」を感じさせるのは
素晴らしいことだと思います。

私もそうなりたいと
思っています。

植田正治 私の写真作法

植田正治 私の写真作法

  • 作者: 植田 正治
  • 出版社/メーカー: 阪急コミュニケーションズ
  • 発売日: 2000/09
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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