◆走れ 金時! MOD RODの冒険(第5回) Superfast(スーパーファースト)計画 [ミニカー]
◆ 走れ 金時! MOD RODの冒険
第5回
Superfast(スーパーファースト)計画
前回までのあらすじ・・・
妖術師クリッパーの
恐るべき能力に
翻弄されっぱなしの
金時とGT。
そこに現れた
赤いボディのビートル。
それは
フォルクスドラゴンであった。
ドラゴンは
ビートル族のフライングバグから、
2台の手助けをするように
命令を受けていた。
ドラゴンの加勢をきっかけに
機転を効かせ、
クリッパーの“罠”から
逃れることができた。
さて、
一行が出発しようとした時、
声をかける者があった。
“あの、もし・・・”
“うん? なにか?”
“クリッパーを
倒していただき
ありがとうございました。
お礼を言いたくて”
と、
そのボディを見れば
無残な傷跡。
“ど、どうしたんですか?
そのフロントガラスは”
“クリッパーにやられたのです”
“あなたは?”
“わたしはピニンファリナ。
コンセプトカーとして
生まれました”
Matchbox №56 BMC PININFARINA 1800(前期)
“お聴きください。
我々一族の悲劇を”
Matchbox №56 BMC PININFARINA 1800(前期)
“我々はこのように
カラーバリエーションも豊富で、
大変人気のあったミニカーでした。
しかし、
鉄輪王国などの台頭により、
レズニー国王の采配も
おかしな方向性に走り出したのは
ご存じの通りです。
我々一族も
このような姿に
なってしまいました。
ご覧ください。
例のSuperfast(スーパーファースト)計画も
だんだんひどくなり、
車軸を変えるだけでは飽き足らず、
タイヤその物を
太くし始めたのです。
Matchbox №56 BMC PININFARINA 1800(右奥が後期)
その結果、
当初の美しい
ボディデザインを
台無しにされ・・・”
“うーむ、何とも・・・”
“Superfast(スーパーファースト)計画とは何ですか?”
“あなた方はご存じないですか。
我々よりももっと古い種族は、
当時はそんな名前はないですが、
レギュラーホイールと呼ばれ
太い車軸を持っていました。
そのころは走らせるというよりは、
手で転がす、眺めるといった遊び方が
主流でした。
しかし世のスピード化に呼応するように、
我々ミニカーもだんだん“動き”が
求められてきたのです。
あなた方のように
初めから“速さ”を意識した
デザインはある意味では幸せです。”
“・・・”
“他にもおりますよ・・・
おーい、
マルツァル!”
ゆっくりと
エレガントな一台が
出てきました。
“おぉ!
あなたは
伝説のコンセプトカー
ランボルギーニ マルツァル!”
Matchbox №20 Lamborghini Marzal(前期)
“彼らも、
我々と同じように、
デザインを
台無しにされたのだよ・・・
Matchbox №20 Lamborghini Marzal(後期)
我々だけではない。
ロータス ヨーロッパ、
ランボルギーニ ミウラ、
マーキュリーコミューター、
リンカーンコンチネンタル、
フォルクスワーゲン1600TL、
フォードGTなどなど
みんな無残にボディを
えぐられてしまった・・・”
時代に流され、
奇想天外なクルマを
生み出し始めた
レズニ-王国。
その誇りと繁栄を
取り戻すべく立ち上がった
ゼッケン№1を背負う
MOD ROD族の若者「金時」。
金時とGT、
フォルクスドラゴン(VD)
の旅は続く。
(続く)
◆ 今日の一冊 ◆
エルマーの冒険
冒険と言えば、
この本を思い浮かべます。
みかんを
リュックにつめて、
未知の世界へGO!
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