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◆別れのメール / なぜ挨拶は必要か(第134話) [人材育成]

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京都で開催中の写真展。行って良かった~\(^o^)/ 



こんにちは~(^.^)

私は人材育成の仕事に携わらせていただいています。

この時期(1月~2月)は、4月始まりの企業における人材育成の計画の時期。
人事制度の改定や、教育研修の検討が始まります。
時間の限り、企業や団体を訪問させていただいています。

人材育成の最前線で活躍されている方々の話は面白い!
今回は、現在連載中の“自分を知る12の切り口”を寄り道していただきます。
どうぞ、お付き合いください<(_ _)>


さて、今回訪問したのは、超大手部品メーカーM社。
人事部 教育課のI係長からお預かりした物語です。

私もこの業界は約20年になりますが、人事関係の人には特徴がありますね。
大別して、まず、人事屋ともいうべき、プロパーで来られた方。
もうひとつは、現場などの経験や知識を人事に活かすために異動されてきた方々。

どちらがどうとは言い切れません。
しかし。
私個人は、他部門も経験された方が人事を扱う方が結果的には良いと思います。

それは、人事部門に限りません。
企業には様々な分野がありますよね。
研究・開発、設計・製造、営業・販売などなど。
もちろん、製造の中には、購買や品質管理といった分野など多岐に渡っていきます。

人事を扱う時に、ある社員が
“どう動いたか”を評価(フィードバック)し、
“どう動くべき”を目的設定するためには、現場の事実情報が必須です。

それは社員のキャリア形成にも必要なことです。
営業部に配属された。
だからといって、単にずっと物売りだけをする…そんな社員ははっきり言って無能です。

私が教育研修等で関わる有能な営業系社員の方々は、必ず製造現場に足を運びます。
それは義務でもなんでもありません。

ある方はこう話してくれました。

「いえね、私は営業の仕事ですが、自社の製品がどのように作られているのか、
 自分の目で知ったうえで、お客様に説明しようと思ったんですよ。
 そのほうが説得力が増すでしょ。
 それで自然に製造現場に足を運ぶようになったんですよ。
 すると初めは鬱陶しがっていた現場のオヤジさんたちも、
 最近は説明に好意的に時間を割いてくれるようになりました」

そうですよね。
実際、自分の仕事に誇りを持っている職人気質の人ほど、懐に飛び込んでいけば、気さくに話をしてくれるもんです。
なぜなら、人は“語りたい”という本能を有していますから。
私もそんな、オヤジさんたちをたくさん存じ上げています。

そして、こういう営業社員の動きを必ず誰かが見守っててくださります。
それが昇進や昇格のきっかけやポイントになることを、私はいろんな例で知っています。
リーダーシップに必要な要素なひとつである他部門との連携・調整。
それが仕事を進めるうえで一番厄介であることを管理職やトップ層は知っているからです。

自分一人だけで仕事を完結する…そんなことは企業の社員では絶対にありえません。
コミュニケーション能力が社会人の成功の鍵と言っても差し支えありません。


さて、I係長にも独特の雰囲気を感じました。
聴けばやはり、現場を歴任されてきたとのこと。
ですので、会話していて感じるのは、まず視野が広いことですね。
視野の広さと複眼的に、緻密な問題解決のポイントをプロットされています。

I係長からお預かりした物語は…

「最近、若手社員の研修をしました。
 アイスブレイクで、こんな質問をしてみたんですよ。

 お付き合いしている異性のおられる方にお伺います。
 “告白”を携帯メールで行った人は挙手してください。

 すると、8割の人が告白をメールでしたそうです。

 次の質問をしてみました。
 では、“別れ話”をメールで行ったことのある人は挙手してください。

 すると、全員が手を挙げたんです。これにはびっくりしました。」

I係長や私の“常識”。それは…
言いづらいことは、口頭で言う。
その理由は、記録に残らないから…
であったのですが…

本ブログもおかげさまでアクセスランキングが上位にあります。
さまざまな年齢層の方に拝見いただいておられることと存じます。
ちなみに私は40代ですが、この結果には私もびっくりしました。
みなさんはいかがですか(^o^)?

別の視点もあります。
携帯やネットの利点のひとつは、物事のプロセスを最短距離で行えることです。
しかし、それを助長していることの危険性を指摘する声もあります。

回り道をしない。
待てない。
我慢できない。
直接のコミュニケーションを避ける。

例えば、インディゴの臭いのプンプンするジーンズ。
それを自分に合うようにだんたんと色落ちさせていく。
そんなことを私は“楽しんで”やっていました。
軽石でこすったりしてね。
最近は、そんな人いるのかなぁ?

情報化はスピード化につながります。
しかし、これに高齢化が加わると、どうなるでしょうか。
短距離走のスピードでマラソンをやるような感じになりませんかね。
老婆心ながら、いろいろ考えます…^_^;

最近は就活の高校生や大学生とも付き合っています。
今のような話をすると、“初めて聞いた”とか言ってびっくりし、必死でメモを取ります。
どうやら問題は、子供たちではなく、普段の彼らの周りの“大人”にありそうです。

ではまた~(^.^)/~~~


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コメント 2

えがみ

いったん打ち解ければかなり親身になってくれますよね、現場の方々。
事件は会議室で起きているわけではないのですから(笑

by えがみ (2011-01-10 01:23) 

グッドバランス

>えがみ様
 こんにちは~(^^♪
 そうなんです~ 現場のオジさんたちはシャイですから、初めは斜に構えていますが、一旦“身内”となればとことんまで付き合ってくれます。ニッポンを支えているのは、黙々と働いているおじさん、おばさんです。
by グッドバランス (2011-01-15 16:58) 

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